水戸ネイリストストーカー事件のぬいぐるみ発信器が怖すぎる…手口や対策をわかりやすく解説
2026年1月に容疑者が逮捕された茨城県水戸市のネイリスト妊婦殺害事件。
元交際相手の男が逮捕され、被害者の自宅にあったぬいぐるみから位置情報発信器が見つかったことが明らかになり、世間に大きな衝撃を与えている。
その手口は私たちが想像する以上に巧妙で、背筋が凍る。
善意を装った贈り物が、一瞬にして凶器へと変わる。
そんな「見えない恐怖」が、私たちの日常に潜んでいるからだ。
水戸市の妊婦(31才)が殺害された事件で、犯人は被害者妊婦の実家に祝儀袋入り現金と人気キャラクターのぬいぐるみを送り、その中にGPS装置を仕込み、被害者がぬいぐるみを持ち帰り現住所を特定した。プレゼントさえもはや気軽に貰えない時代になったのか…
— 橋本琴絵 (@HashimotoKotoe) January 23, 2026
そして、犯人がどのようにして位置情報発信器を悪用し、被害者を追い詰めたのか。
この記事では、水戸ネイリスト殺害事件の全貌を詳細に解説していこうと思う。
目次
水戸ネイリスト殺害事件の手口が怖すぎる…
2026年1月に容疑者が逮捕された茨城県水戸市のネイリスト殺害事件において、容疑者の男(28歳)が用いたとされる位置情報追跡の手口は非常に巧妙だった。
元交際相手である被害女性(31歳)の自宅にあったぬいぐるみの中から、容疑者のスマートフォンに位置情報を送る発信器が見つかったのだ。
これにより、容疑者は被害者の居場所をリアルタイムで把握していた可能性があると、警察は見ている。
報道によると、ぬいぐるみは事件数日前に被害者の関係先(おそらく実家)に届けられていたとのこと(誰が贈ったかはわからない状態になっていたそうだが、警察は容疑者が贈ったものとみて調べを進めてる)。
発信器はかなり小型で、ぬいぐるみの中に巧妙に隠されていたため、被害者や周囲の人が気づくことはほぼ不可能だったことがうかがえる。
この発信器は紛失防止タグなどと同様にスマートフォンで位置情報を確認できる機能を備えていたようで、容疑者は自身のスマートフォンを通じて被害者の位置情報を常に確認していた可能性が高い。
近年、ストーカー事案におけるテクノロジーの悪用は増加傾向にある。
警察庁によると、紛失防止タグを悪用したストーカー事案の相談件数は2021年にはわずか3件だったものが、2024年には370件と、3年間で100倍以上に急増。
こうした現状を踏まえると、今回の事件は決して他人事ではない。
なんとも卑怯で身の毛がよだつ話だ。
- ぬいぐるみに位置情報発信器を隠蔽
- 匿名で関係先に配送
- スマホで位置情報をリアルタイム把握
水戸ネイリスト殺害事件の容疑者が使った特定方法
今回の事件で、容疑者はデジタルとアナログの手法を巧みに組み合わせ、被害者の自宅を特定したことがわかっている。
その手口は非常に計画的で、周到に準備されていたことがうかがえるのだが、具体的にどのような方法が用いられたとみられるのか、詳しく見ていこう。
①位置情報発信器をぬいぐるみの中に隠蔽
まず、容疑者は位置情報がわかる発信器をぬいぐるみの中に隠した。
これにより、外見からは発信器が仕込まれているとは全く分からず、被害者が警戒心を抱く可能性を低減させている。
まるで無害なプレゼントのように見せかけることで、油断を誘おうした意図が透けて見える。
②贈り主を匿名にして配送
次に、容疑者は贈り主がわからない状態でそのぬいぐるみを届けていた。
直接手渡すのではなく、匿名で配送することで、自分の身元を隠蔽し被害者に警戒されるリスクを回避するのが目的だが、ここでひとつ不可解な点がある。
送り主がわからないぬいぐるみへの警戒心をどう解くか、だ。
そこで容疑者は、懸賞での当選を装ってぬいぐるみを送るという計画を企てた。
※ぬいぐるみは若者達の間で人気の『ラブブ』とのこと。
送り主はテーマパーク運営会社とし、当選したぬいぐるみがが被害者(妊婦)の実家に送られてきた場合、家族がその荷物を受け取る可能性は高くなる。
かなり狡猾だし、好意を逆手に取った卑劣な手口と言わざるを得ない。
「クマのぬいぐるみもらって嬉しいなと思って持って帰ったんですけど」YOU「はっ!まさか!」「いっぱい触ってみたら…耳が固かったんですよね。ハサミで切ったら小っちゃい盗聴器があって」山里「あるんだ本当に…」#ねほりん #地下アイドル pic.twitter.com/GRpCOR7tI9
— NHK ねほりんぱほりん (@nhk_nehorin) February 8, 2017
③スマホで常に居場所を把握
そこから容疑者はスマートフォンを使用し、被害者の位置情報をリアルタイムで把握していたと考えられる。
発信器から送られてくる情報を常に監視し、被害者の行動を逐一把握していたのだろう。
ハイテク×ストーカーはかなりタチが悪い。
現代のテクノロジーが、このような形で悪用されるとは本当に恐ろしい。
④被害者の行動範囲から自宅付近を絞り込み
警察は、容疑者がぬいぐるみの発信器で得た位置情報をもとに自宅を特定した可能性を調べている。
先ほども話したように、数日間にわたって被害者の行動範囲を追跡し、最終的に自宅を特定した。
発信器によって得られた情報から被害者の行動を分析することで、自宅を特定する手がかりを得たのではないだろうか。
⑤犯行前後に現場周辺で容疑者の車を確認
捜査関係者への取材で、犯行時刻の前後に容疑者のものとみられる黒のセダンタイプの車が現場周辺の防犯カメラに映っていたことがわかっている(容疑者の自宅捜索で車はすでに押収済み)。
警察の発表によると、容疑者は被害者から直接住所を聞いていなかったにもかかわらず、知人に被害者の自宅や職場の場所を聞き出そうとしていたことも判明している。
となると、ぬいぐるみには盗聴機能もあったのだろうか?
このような手口は、2022年に報告された別の事例(離婚調停中の夫が妻と子に渡したぬいぐるみに紛失防止タグを仕込む)とも類似しており、テクノロジーを悪用したストーカー行為の巧妙化についてはなんとも頭を抱えてしまう。
本来は便利な機能であるGPS(位置情報技術)の悪用は、深刻な社会問題となりつつあると言えるだろう。
容疑者の異常な執着はなぜ起きたのか?
逮捕された容疑者は、被害者との交際解消後も強い執着心を抱き、事件に至ったとされている。
報道では容疑者の顔画像や写真が出ていたが、学生時代は剣道部員で真面目。知人からは「明るく友達思い」という証言もあった。
なぜ、このような異常な執着が生まれてしまったのか?
警察の調べでは、容疑者は2024年に被害者と交際を始め、同年中に関係を解消していたとのこと。
その後、2025年の夏ごろから容疑者は被害者に「会いたい」などと繰り返し電話したり、SNSでメッセージを送ったりしていたが、被害者は接触を拒んでいた。
着信拒否などをされた容疑者は、同年秋から12月ごろにかけて、被害者の知人らに自宅や職場の場所を執拗に聞き出そうとしていたことも判明している。
まさにストーカー行為そのものだが、この異常な執着は女性にとって恐怖でしかない。
また、被害女性はすでに結婚し、妊娠もしていたというところから考えると、容疑者の異常な執着が伺える。
一般的には、相手が結婚すれば諦めがつくものだが、自己肯定感の低さや孤独感からくるストーカー行為は、相手への独占欲や支配欲が歪んだ形で現れることが多い。
過去の恋愛感情が憎しみや恨みといった負の感情に転化し、異常な執着心に繋がってしまう。
実際、ストーカー行為の背景には「拒絶への耐性の低さ」や「自己中心的な支配欲」があると言われている。
特に交際解消が引き金となるケースでは、相手を「所有物」とみなす歪んだ認識が働くことが多い。
つまり、容疑者は被害者を一人の人間として尊重するのではなく、自分の所有物として捉えていた可能性がある。
自分がカス・オブ・カスだと認識できず、他人を所有できると勘違いする倒錯ぶりだが、真面目ゆえに「一度執着すると周りが見えなくなるタイプ」だったのだろうか。
警視庁の統計では、ストーカー事案の約60%が交際相手や元パートナーによるもので、執着がエスカレートして暴力に至るケースが約20%を占めるというデータもある。
一途な愛情が反転した時、狂気に走ってしまう人間は少なくないのかもしれない。
もちろんそれは許されたことだはないのだが…。
そして、本事件で使用された紛失防止タグやAirTagのような位置情報デバイスは、本来は鍵や財布の紛失防止を目的とした便利なツールだ。
しかし、悪用されると「ストーキングツール」として機能してしまう。
この事件の背景には、テクノロジーの手軽さと匿名性の高さが悪用されやすい現代社会の闇がある。
実際、オーストラリアの調査では、位置追跡デバイス購入者の1/4がDV(ドメスティック・バイオレンス)歴があるというデータもあるからだ。
アメリカでは、AirTagを悪用した事件(殺人事件を含む)が数百件にものぼる。
日本でも決して無視できない問題だ。
水戸のストーカー事件のやつ、連絡先ブロックは一番しちゃいけない方法って言われてるのみて300件未読でも送り続けてくるやつとかいるけど、このまま放置のが良いんだなと勉強になった。
— めるだん (@meruken_suck) January 22, 2026
位置情報発信器ストーカーから身を守る対策
この事件を教訓に、私たちはどのような対策を取るべきか。
特にiPhone・Androidの「知らないAirTag通知」機能をオンにしておくことが、いま最も現実的な防犯対策の第一歩だろう。
ぜひ周りの人にもストーカーから守る術としてシェアしてほしい。
①匿名の贈り物には細心の注意を
まず、誰から届いたかわからない贈り物には十分な注意が必要だ。
特にぬいぐるみや袋物など、中に何かを仕込める可能性があるものは要注意。
心当たりがない荷物は開封前に差出人を確認することを習慣づけるのはもちろんのこと、すでにそのような商品を受け取ってしまっている場合は、GPSや盗聴器を発見するツールをつかってみるのもいいだろう。
②スマホの追跡通知機能を有効に
iPhoneには「探す」アプリで不明なAirTagを検出する機能がある。
Androidでも「不明なトラッカー通知」機能が搭載されている。
これらの機能をオンにしておくことで、身の回りに不審な発信器があった場合に通知を受け取ることができる。
設定アプリから今すぐ確認してみよう。
③少しでも不安を感じたら相談を
ストーカー被害は、早期の相談が重要と言われている。
「まだ大丈夫」
「大げさかもしれない」
そう思っても、少しでも不安を感じたら警察や専門相談窓口に連絡しよう。
2025年12月30日施行の改正ストーカー規制法では、被害者の申し出がなくても警察が職権で警告を出せるようになっている。
以前よりも相談のハードルが下がっているので、不安を感じたらすぐに所轄の警察・相談窓口に連絡することが重要だ。
- 匿名の贈り物には要注意
- スマホの追跡検出機能をオンに
- 早期相談が身を守る第一歩
まとめ
茨城県水戸で起きたネイリスト殺害事件は、私たちに多くの教訓を残す事件となった。
位置情報技術の悪用という「見えない恐怖」が、いかに身近に潜んでいるか。
そして、それがいかに凄惨な結果を招き得るか。
私たちは、この事件から目を背けてはいけない。
被害者は妊娠中であり、腕には必死に抵抗した跡である防御創が多数残されていたそうだ。
お腹の子どもを守ろうと、最後まで懸命に抵抗したのだろう。
このような凶行は決して許されるものではない。
そして、同じ悲劇を二度と繰り返さないために、まずは自分の身の回りを見直し、できる対策から始めてみてほしい。
スマホの追跡検出機能の確認、身に覚えのない贈り物への注意、そして少しでも不安を感じたら相談する勇気を。
そして、突然の悲劇に見舞われた被害者女性とお腹の赤ちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。