2026年1月29日、東京・上野の路上で4億2000万円が奪われるという事件が世間を騒がせた。

犯人は催涙スプレーを噴射し、スーツケースごと現金を持ち去っている。

ここまでは普通の強盗事件に見えるかもしれない。

しかし、この事件には妙な違和感がつきまとうのだ。

被害者は「貴金属店から預かった金」「香港ドルに両替する仕事」と説明しているが、それ以上は口を閉ざしたままだという。

おいまて。

4億円もの大金をスーツケースで運ぶ仕事って何?

ファブルに狙われる的なやつなのか?

そして同じ日、羽田空港でも1億9000万円を狙った襲撃未遂が起き、翌日には香港で日本人2人が約5800万円を奪われる事件まで発生している。

偶然にしては「そんなこと連続で起きるか?」って感じだ。

現在、羽田空港は春節を控えた混雑が続いており、両替需要も増加しているとみられる。

この記事では、報道が触れない「地下経済」と「情報漏洩」の闇に迫っていきたい。

加害者も被害者もヤバい4億円強盗

この4億円強盗事件の異様さは、加害者側だけでなく被害者側にも疑惑の目が向けられている点にある。

いかにも令和的な展開だ。

SNSでは「被害者が黙秘って、後ろ暗い金としか思えない」「4億円をスーツケースで運ぶ時点でまともじゃない」といった声があがっていた。

警察発表とネットの反応、その両方を見ていくと、この事件の輪郭が少しずつ浮かび上がってくる。

①被害額と現金輸送の不自然さ

まず根本的な疑問として、なぜ4億2000万円もの大金を「スーツケースで」運んでいたのかという点がある。

現代の日本で、まともなビジネスをしている人間がこんな方法を選ぶだろうか。

銀行振込という安全で確実な手段があるのに、わざわざ物理的に現金を持ち歩くのは、銀行を使えない理由があるからだと考えるのが自然だろう。

被害者グループは「貴金属店から預かった資金」と説明しているが、貴金属店が4億円の現金を第三者に預けて香港まで運ばせるというのは、どう考えても普通ではない。

一般的な貴金属取引なら、正規の警備会社を使うか、銀行経由で送金するはずである。

それをしないということは、税務署や金融当局の目を避けたい事情があったのではないか。

実際、SNSでは「外為法違反じゃないのか」という指摘も出ている。

100万円を超える現金を海外に持ち出す際には申告義務があり、4億円となれば当然その対象になる。

つまり被害者側も、何らかの法的リスクを抱えていた可能性が高いのだ。

 

②羽田や香港との奇妙な連動

この事件を単独で見ると「たまたま狙われた強盗」に見えるかもしれない。

しかし同日に起きた羽田空港での未遂事件、そして翌日の香港での強奪事件を並べてみると、偶然では説明がつかないパターンが見えてくる。

羽田の事件は1月30日午前0時10分頃、第3ターミナルの駐車場で発生した。

被害者は50代の男性で、「香港へ現金を運ぶ予定だった」「両替の仕事をしている」と説明している。

狙われた金額は約1億9000万円。

手口は催涙スプレーを使った襲撃で、上野事件と酷似しているのだ。

さらに香港では翌30日、上環で日本人2人が約5800万円を奪われる事件が発生し、香港警察は同日中に容疑者を逮捕した。

警視庁は、この被害者が羽田で襲われた男性と同一人物の可能性を含め、関連を慎重に調査中である。

もし同一人物だとすれば、日本で狙われ、香港でも狙われたことになる。

これはもう「現金輸送ルートそのもの」が犯罪者に筒抜けだったと考えるほかないだろう。

SNSでは「犯人グループはネックウォーマーで口元を隠していた」「千葉方向へ逃走した」といった目撃談も拡散されている。

 

③逃走車が暴力団関係者の名義

犯人グループの逃走経路も、組織的な背景を匂わせている。

現場近くには長野ナンバーの青い軽自動車が乗り捨てられていた。

そこから白色のワゴン車に乗り換えて千葉方面へ逃走したとみられている。

問題はこの逃走用白色ワゴン車の名義だ。

警視庁の調べで、暴力団関係者のものだったことが判明している。

これは何を意味するのだろうか。

一般的に、プロの犯罪者は足がつかないよう盗難車を使うか、無関係な第三者名義の車を調達する。

しかし今回は暴力団関係者の名義がそのまま使われていた。

考えられるシナリオは二つある。

一つは、暴力団が直接関与しているケース。

もう一つは、暴力団の下請けとして動く「半グレ」や「トクリュウ」と呼ばれる匿名・流動型犯罪グループが、車だけ調達してもらったケースだ。

後者の場合、実行犯と黒幕の間に複数の層があることになる。

捜査が難航する理由の一つが、ここにあるのかもしれない。

④情報漏洩ルートの特定が困難

この事件で最も気になるのは、犯人グループがなぜ「その日、その場所、その金額」を知っていたのかという点だ。

中国人社会を取材してきたジャーナリストの菰田将司氏は「偶発的な路上強盗ではない」と指摘している。

誰が、いつ、どこで、いくらの現金を動かすのか。

それを事前に把握していなければ、こんな犯行は成立しない。

犯人グループが事前に情報を把握していた可能性は極めて高いと言えるだろう。

では情報はどこから漏れたのか。

可能性として挙げられているのは、同業者間の口コミ、仲介ブローカー、通訳や運転手といった周辺関係者である。

地下経済の世界では、こうした情報は「金になるネタ」として流通する。

4億円規模の取引ともなれば、関係者の数も増え、情報が拡散するリスクは跳ね上がる。

厄介なのは、情報漏洩が複数のルートで同時に起きている可能性があることだ。

日本側から漏れたのか、中国側から漏れたのか、あるいは香港の両替業者から漏れたのか。

国境をまたぐ取引では、どこで情報が抜かれたかを特定するのが極めて難しいのである。

 

⑤中国大使館の異例の反応

事件を受けて、在日中国大使館は即座に反応した。

SNSを通じて自国民に日本への渡航自粛を呼びかけ、日本側には「早期解決」と「中国人の生命・財産の保護」を求めている。

中国外務省も、春節の大型連休中に日本への渡航を控えるよう警告を出した。

「中国人を狙った犯罪が多発している」という表現は、日本の治安そのものに疑問符を投げかけるものだ。

しかし、この反応には別の読み方もできる。

菰田氏は「表向きは治安問題だが、中国当局が本当に懸念しているのは、自国民が海外で巨額の現金を動かし、トラブルや犯罪に巻き込まれることそのものだ」と指摘する。

つまり、資本流出や地下送金に対する警戒感が背景にあるというわけだ。

中国では人民元の海外持ち出しに厳しい規制がかかっている。

それを迂回するために、日本円を経由して香港ドルに両替するという手法が使われてきた。

今回の事件が大きく報道されることで、こうした「説明しづらい資金の流れ」が可視化されてしまうことを、中国当局は恐れているのかもしれない。

4億円事件の報道されない闘

テレビや新聞は事件の概要を伝えている。

しかし、なぜか深掘りされない領域がある。

被害者の「仕事」の実態、犯人グループの国際的なつながり、そして日本の治安当局が抱える構造的な限界。

ここからは、報道の行間に隠されたタブーに踏み込んでいく。

①多国籍犯罪組織の関与疑惑

今回の事件には、複数の国にまたがる犯罪ネットワークの影がちらついている。

日本で襲撃、香港で再び襲撃。

この連続性は、単一の犯罪グループでは説明がつきにくい。

ネット上では「香港マフィア関与説」が囁かれている。

香港といえば、古くから中国系マフィア「トライアド」の存在が知られている。

清朝時代の反体制結社を起源とし、現在は麻薬取引や地下金融に影響力を持つとされる組織だ。

もちろん、映画「インファナル・アフェア」のような派手な抗争が現実に起きているわけではない。

しかし、現金取引や地下金融の分野では、いまも一定の影響力を持つグループが存在する。

中国人社会を取材してきた別のジャーナリストは、こう分析している。

「日本で金を奪い、香港で仕上げる。理屈としてはあり得る。ただし、伝統的なマフィアが直接動いたというより、元構成員や周辺ビジネスにいた人間が、現代的な犯罪グループとして動いている可能性のほうが高い」

つまり、古いタイプの組織犯罪と、SNSやTelegramを駆使する新しいタイプの犯罪が、緩やかにつながっているということなのだ。

香港マフィア(トライアド)関与説、または元メンバーらによる現代犯罪グループの可能性、どちらも否定はできない状況である。

 

②警察の仮装身分捜査の裏側

日本の警察は近年、「仮装身分捜査」という手法を導入している。

これは捜査員が偽の身分を使って犯罪組織に潜入し、内部から情報を得るというものだ。

「ルフィ事件」として知られる広域強盗事件では、この手法によって検挙が進んだとされている。

仮装身分捜査は国内の犯罪組織に対しては一定の効果を発揮してきた。

しかし、今回の事件のように国境をまたぐケースでは、この手法にも限界がある。

日本の警察官が中国人社会の地下金融ネットワークに潜入するのは現実的ではないだろう。

言語の壁、文化の壁、そして信頼関係の構築に必要な時間。

これらを考えると、捜査が後手に回るのは避けられないのではないか。

さらに厄介なのは、被害者側が情報提供に消極的なことだ。

「貴金属店から預かった金」という説明だけで、それ以上は「話したくない」と口を閉ざしている。

被害者が協力しない捜査は、当然ながら進展が遅れる。

ここに、地下経済の闇の深さがある。

 

③マネロン対策の不備という失態

今回の事件は、日本のマネーロンダリング対策の穴を露呈させた可能性がある。

100万円を超える現金の海外持ち出しには申告義務がある。

しかし、空港での検査をすり抜けるケースは少なくないと言われている。

そもそも、4億円もの現金がスーツケースで運ばれること自体、金融システムの監視網に引っかかっていなかったのだろうか。

銀行を経由しない取引は、当然ながら記録が残らない。

税務署も金融庁も、物理的な現金の移動を完全に把握することは不可能である。

ここに、地下銀行と呼ばれるシステムが入り込む余地が生まれる。

中国人富裕層の一部では、正規の金融機関を使わず、信頼できる仲介者を通じて資金を移動させる慣行が残っている。

これは「シャドーバンキング」とも呼ばれ、人民元の規制を迂回する手段として使われてきた。

日本円を香港で両替し、そこから人民元に換える。

このルートは、中国国内の資本規制を回避するための古典的な手法なのだ。

今回の被害者グループも、こうした地下経済の一端を担っていた可能性が高い。

治安悪化の先にある日本の未来

この事件は上野で起きたが、羽田や香港との国際連鎖の可能性も指摘されている。

その背後には日本全体に広がるリスクが潜んでいるのではないだろうか。

「安全な日本」という神話が崩れ始めている今、私たちは何を考えるべきなのか。

現在、選挙期間中ということもあり防犯体制は強化されているが、現場付近は通常営業が続いている。

Xでは「千葉方向へ逃走」という情報が拡散され、市民の間で不安が広がっている様子も見て取れる。

 

東京・上野という場所には、独特の地理的特性がある。

御徒町の宝石街、アメ横の多国籍マーケット、そしてコリアンタウン。

大金が動きやすい環境が、犯罪者にとっても魅力的な舞台になっているのだ。

今回の事件は「たまたま外国人が狙われた」のではなく、「大金を扱う場所で、大金を持った人間が狙われた」という構図である。

そして、その情報は必ずどこかで漏れる。

4億円規模の取引ともなれば、関係者の数は増え、口コミは広がり、最終的に「金になるネタ」として裏社会に流れていく。

「危ない金の動かし方をしていれば、危ない人間が寄ってくる」という裏社会の鉄則が、そのまま具現化した事件だったと言えるだろう。

 

闇バイトの恐怖も無視できない。

ルフィ事件以降、SNSやTelegramで高額報酬をちらつかせ、若者を強盗や詐欺の実行犯に仕立て上げる手口が急増している。

報酬は数百万円と言われるが、一度関わると身分証を握られ、抜け出せなくなる。

警察の保護件数は544件に達しているが、これは氷山の一角に過ぎないだろう。

私たちにできることは限られている。

しかし少なくとも、「日本は安全だから大丈夫」という思い込みは、もう通用しない時代になったことは認識しておいたほうがいい。

大金を持ち歩かない、怪しい「簡単高収入」の話には近づかない、そして自分の身の回りで不審な動きがあれば警戒する。

当たり前のことのように聞こえるが、その当たり前を守ることが、最大の自己防衛になるのだ。

 

上野の路上で消えた4億円は、おそらく戻ってこない。

しかしこの事件が突きつけた問いは、私たちの日常にも深く関わっている。

知らぬ間に、隣で闇の取引が行われているかもしれない。

その現実を頭の片隅に置いておくことが、これからの時代を生きる知恵なのかもしれない。

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