池袋ヨドバシ脱糞事件の犯人は誰?現場で起きている3つの違和感
2026年6月30日に開業したヨドバシカメラ・マルチメディア池袋で、オープン直後から排泄物らしき汚物の目撃情報が相次ぎ、ネットで大きな騒ぎになっている。
現時点で犯人が誰なのかは判明しておらず、そもそも現場の汚物がどのように置かれたのかも確認されていない。
それでも、複数の日と場所で似た目撃情報が出たことで、単なる体調不良では説明しきれないという見方まで広がった。
一方では、池袋周辺や店内のトイレが少ないことが原因ではないか、という声も出ている。
ただ、トイレ不足への不満と、売場に汚物を残す行為は、同じ話として混ぜてはいけない。
今回は確認できる経緯を整理しながら、犯人をめぐる推測と、トイレ不足が本当に原因と言えるのかを考えていこうと思う。
目次
池袋ヨドバシ脱糞事件で何が起きた?
騒ぎの舞台となったのは、2026年6月30日にオープンしたヨドバシカメラ・マルチメディア池袋である。
西武池袋本店の跡地に入った関東最大級の店舗で、総売場面積は約3万3000平方メートル。
地下1階から地上6階までの7フロアで構成される、かなり大きな店だ。
ネットでは、開業から間もない7月4日頃から、店内で排泄物らしき汚物が見つかったという情報が広がった。
しかも、一度だけではない。
複数日にわたって同じような目撃情報が続き、5日連続で発生していることになっているので、ただの珍事では済まない空気になっているのだ。
ネット上で伝えられた店内の様子も、なかなか穏やかではない。
- 汚物が見つかったとされるレジ周辺が封鎖された。
- 異臭への対応なのか、空気清浄機がフル稼働していた。
- 別の日にも似た汚物の目撃情報が出た。
といった内容が広がり、騒ぎは一気に大きくなっていったのである。
家電量販店で空気清浄機が活躍するのは普通だが、まさかこんな形で注目を浴びるとは、店側も想像していなかっただろう。
いや、笑い話にしたいところだが、実際に対応した店員の苦労を考えると笑えない。
汚物処理をする店員にとっては、およそ想定していないクソ業務だからだ。
報道によると、メディアからの問い合わせに対してヨドバシ側は回答を差し控えたとされている。
そのため、店内で見つかったものが本当に人の排泄物だったのか、何件確認されたのか、同じ人物による行為なのかといった肝心な部分は明らかになっていない。
確認できるのは、開業直後の店内で目撃情報が複数日にわたって広がったことまでである。
ネットでは「脱糞事件」という強い名前で定着しているが、犯行と呼べる行為が確認されたわけでも、犯人が公表されたわけでもない。
犯人は誰なのかという問いへの答えは、いまのところ「わからない」しかない。
トイレ不足が原因だった?
今回の騒ぎでは、池袋周辺の公衆トイレが少ないことや、夜間に閉鎖される場所があることも話題になった。
さらに池袋店では、客用トイレが4階以上を中心に配置されているうえ、数が少ないという指摘も出ている。
地下1階から地上6階まである大きな店なのに、急に腹具合が悪くなった人が上の階まで移動しなければならないとしたら、たしかに不安は残る。
道端でう◯こする国の人なら、その場でいってしまうかもしれない。
特にオープン直後は来店客が増え、初めて店内へ入る人も多い。
どの階に何があるのかわからない状態で、トイレの案内まで見つけにくければ、困る人が出るのは不思議ではない。
急な体調不良は、気合いやマナーだけで止められるものではない。
これは笑って片づけられない、施設側の課題だと思うが、それはそれ、これはこれ。
トイレが少なかったとしても、売場に汚物を残していい理由にはならないのだ。
たとえ、設備への不満があろうと。
「トイレが少ないなら仕方ない」で済ませてしまえば、迷惑行為への歯止めがなくなるし、それで何でも許されるなら、商業施設は売場より先に巨大なトイレを建てなければならなくなる。
そんな話じゃあない。
ただ、少なくとも、
- 客が利用できるトイレの数や配置は十分だったのか
- 急いでいる人にもわかる案内表示になっていたのか
- 意図的な迷惑行為があった場合に、どのように防ぐのか
という3つに分けられる。
それぞれ別の問題なので、施設設計や案内表示に改善の余地があるなら、店側には見直してほしいし、来店客が焦らずに済むよう、目につく案内や利用しやすい配置を整える意味は大きい。
冷や汗をかく人を減らすのは、立派な利用者サービスだからである。
一方で、汚物を意図的に置いた人物がいたのなら、さすがにそれはそいつが悪い。
その責任まで施設設計へ押しつけるのは無理がある。
もちろん、すべてを犯人の異常性だけで終わらせるのも違う気がするし、本当に急な体調不良で間に合わなかった人がいた可能性まで消してしまえば、次に困る利用者を救うきっかけも失われる。
とはいえ、もう5日連続。
犯人がわからない以上、個人を勝手に怪物へ仕立てる気持ちもわからなくはない。
現場で起きている3つの違和感
ここからは、今回の騒ぎが単なる失敗ではなく、事前に用意した汚物を置いたのではないかと疑われた背景を見ていきたい。
ただし、犯人も方法も判明しておらず、持ち込み説はネット上で生まれた推測にすぎない。
その前提を崩さず、なぜその見方が出たのかを三つの違和感から整理してみよう。
①犯行の瞬間を見た人が見当たらない
最初の違和感は、汚物を置く瞬間や、その場で排泄する瞬間を見たという情報が広く共有されていないことである。
店内はオープン直後で人が多かったはずなのに、広がったのは発見後の様子が中心だった。
目撃されたのは「行為」ではなく、すでにそこにあった「結果」のほうだった。
そのため、ネットでは店内で直接排泄したのではなく、容器などに入れて持ち込んだのではないかという想像が出た。
持ち込んで、人目のない隙に置けば、行為の瞬間を見られずに済むという発想である。
なるほど、理屈としてはわからなくもない。
しかし、容器に入れて持参したという証拠はなく、方法を見た人が確認されたわけでもない。
電車で運んだのか、車では運んだのか、店の近くで用意したのか、そもそも持ち込んでいないのか。
どれも答えは出ていない。
まったく謎だらけである。
「バンクシーならぬ、ベンクシーだ」といった揶揄も生まれるくらいだ。
まぁ、持ち込み説は、犯行の瞬間が見えない空白を埋めるために生まれた想像の可能性は否めないのだが、ここで推理を事実のように語り始めると、見知らぬ誰かを勝手に犯人へ近づけてしまう。
犯人探しが盛り上がる気持ちは理解できるが、映像も公式発表もない段階では、推測に線を引くしかないのだ。
推理小説なら空白は楽しいが、現実の事件で名前や人物像を当てはめるのは危うい。
②複数の日とフロアで汚物が見つかった
二つ目の違和感は、似た目撃情報が一日だけで終わらず、複数の日とフロアにまたがって出たことである。
一度なら、急な体調不良や不幸な失敗だった可能性も考えやすい。
ところが、日を変え、場所を変えて汚物が見つかったという話が続けば、偶然だけで片づけにくくなる。
ネットで計画的な行為を疑う声が強まったのは、この連続性があったからだろう。
同じ人物なのか、別々の人物なのかさえわかっていない。
それでも、複数日にわたるという情報は、単発の失敗よりも意図を感じさせてしまう。
さらに、約3万3000平方メートルの広い店内で、別のフロアにも似た汚物があったとされる点も不気味である。
もし同じ人物なら、巨大な売場を移動しながら繰り返したことになる。
別の人物なら、なぜ同じ時期に似たことが重なったのかという別の疑問が残る。
「こんなの防犯カメラを使えばすぐわかるんじゃないの?」って思ったりもするんだが、解析に時間がかかってしまうのかな。
何にせよ気持ちの悪い話だ。
一年前の川崎店でも、壁に汚物を塗りつける似た騒ぎがあったという話がネットで広がり、常習犯ではないかという見方まで出た。
ただし、その人物と池袋店の騒ぎを結びつける根拠はない。
似た出来事が過去にあったことと、今回も同じ犯人だということは、まったく別である。
そういえば、認知症の行動にもそういうのがあった気がする。
ここを勢いでつなげると、推理は一気に陰謀論へ近づいてしまう。
面白い筋書きほど広がりやすいが、現実はそこまで親切に伏線を回収してくれないものだ。
少なくとも今は、連続性が疑われているところまでしか言えないが、僕はなんでこんなにう◯このことばかり考えているのだろうかと、終盤になって我に返ってみるなどする。
③トイレ不足だけでは連続発生を説明できない
三つ目の違和感は、トイレ不足だけでは、複数の日と場所で似た目撃情報が出た理由を説明しきれないことである。
客用トイレが少なく、案内も十分ではなかったという指摘が正しいなら、設備面の改善は必要だ。
それでも、同じような出来事が何日も続くとなれば、毎回たまたま間に合わなかったと考えるには無理が残る。
しかも、犯行の瞬間が広く共有されず、発見後の情報ばかりが出ている。
この二つが重なり、意図的に置かれたのではないかという疑いが生まれた。
つまり、持ち込み説だ。
トイレ不足は利用者の不安を説明できても、連続発生の説明する根拠としては乏しいものだ。
だからといって。
計画的な犯行だったと断定することもできないのが歯がゆい。
急な体調不良が別々の日に重なった可能性も、模倣する人物が現れた可能性も、現時点では否定も確認もされていないからだ。
わからない部分は、わからないまま残すしかない。
脱糞犯はすっきりしてても、我々にはすっきりさせてくれないのだ。
ただやっぱり、仮に誰かが意図的に汚物を置いたのなら、店員や利用者へ迷惑をかけるために、わざわざ準備して持ち込んだ──、と思ってしまうんだよなぁ。
正直、そこまで手間をかけて人を困らせる情熱があるなら、別のことに使ってくれと言いたい。
売場を汚し、何の関係もない店員に処理させる行為に、いったいどんなご褒美があるというのか。
その答えが見つかる日は、もうそんな遠くないのかもしれない。
同時に、施設側にはトイレの数や配置、案内表示を見直し、急な体調不良に困る人を減らしてほしい。
迷惑行為への対策と、普通の利用者への配慮は、どちらか一つを選ぶ話ではない。
犯人が明らかになっていない状況ではあるが、店員へこれ以上の負担がかからず、利用者が安心して買い物できる状態に戻ることを願っている。