RIP SLYMEの不仲についてファンが思うこと

2021年11月。久しぶりにRIP SLYMEのニュースが報じられてると思ったら、PESがイジメに遭っていただの、メンバーが不仲だの、RYO-Zがいじめっ子みたいだの、イルマリが老けただの、ネガティブなものばかりで本当に悲しい。

今日はそんなRIP SLYMEについて一ファンとして意見を述べてみたい。

 

2017年、SUが不倫したことをきっかけに活動休止以来、僕はずっとRIP SLYMEの活動再開するのを待っていた。

不倫に関して言えば、SUは女たらしキャラで通っていたので、ファンの間ではそれほど問題になるとは思ってなかったけど、その時の奥さんが大塚愛というエイベックスの看板アーティストだったこともあり、世間様は許しちゃくれなかった。だから、SUが表舞台に出てこれないのも仕方がないと思っていたし、RIP SLYMEの活動休止もある意味自然な流れだと思っていた。

で、久しぶりにRIP SLYMEのニュースが来たと思ったら、PESとSUが実は脱退してましたとか、なんだかメンバーと不仲で、何だったらメンバー間でイジメがあったとかなかったとか。嫌になるよ、まったく。

といっても、メンバーに対してじゃなく、長年耐えてきたPESが可哀想とか、RYO-Z、イルマリ、FUMIYAが弱い者いじめをしていたとか、一方的にそういう流れになっている世間の声を見るのが嫌なんだ。

ということで、一ファンとしてこの騒動に感じる違和感について少し書いてみたいと思う。

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RIP SLYMEの不仲に抱く違和感

僕はRIP SLYMEのライブも行くし、オフィシャルで出ている音源もすべて聴いてるし、DVDも最後に出したTEN以外すべて持っている10年来のファンだ(結局、TENもこの記事を書いた後に購入した)。

ちなみにDVDは何回も繰り返し観るくらい大好きで、ライブ中のちょっとしたやり取りやオフショットなんかを思い返しても、メンバー同士、仕事上の関係とはいえ、仲が良い方だったと思う。DANCE FLOOR MASSIVE Ⅳのオフショットなんかでも、メンバー同士仲がいい理由についてスタッフからの問いかけもあったくらいだし、イルマリも周りからそういう評価をよく受けるとも答えていた。

そんなRIP SLYMEが活動休止辺りで、PESが「ずっと発言権がなかった」「バイトみたいな立ち位置」「20年間、ずっと足を引っ張るなと言われてきた」「メンバーには何度も心を折られた」みたいなことをツイートをしたことで、現在、ずっとメンバーから不遇な扱いを受けていた(イジメに遭っていた)みたいな風潮になってしまっている。

 

この話、ファンからすると、にわかには信じがたい。

というか、(ほとんど)PES側からの意見しか出てない中で、「そうだったのか」とおいそれと納得できないところがあるのだ。

少なくとも、全盛期のRIP SLYMEにメンバー間の格差があるようには見えなかったし、たとえ活動後期に揉めたなどの事情があったとしても、ずっと戦友だったメンバーたちに向かってその発言は少し言い過ぎに聞こえてしまうからだ。

いくら表に出せない事情があったとは言え、それでは他のメンバーたちが悪者になってしまうし(現にそういう感じになってしまっている)、PESの一連の匂わせ発言は周囲の色んな憶測や誤解を招くことになっているので、彼が暗に訴えているような被害者像とどうしてもリンクしない。

それに、PESは「メンバーとはビジネス上の付き合いでしかない」と言っていたが、だったらこうしたRIP SLYMEのブランディングを壊すこと自体、マナー違反ではないだろうか。どんな形態であれ、RIP SLYMEの今後の活動に大きな影響を及ぼすからだ。少なくとも、他のメンバーはPESのソロ活動にネガティブな影響を与えるような発言はしていない。

もちろん、フォロワーからの質問というトスがあり、つい自分の想いを吐き出してしまったという部分があったことはわかる。しかし、他のメンバーが世間から叩かれてしまうことをPESは本当に望んでいたんだろうか。そうでなければ、もう少し他のメンバーへのフォローがあってもいいんじゃないかって思う。

それがまったくないから、世論として「そりゃイジメがあったのだろう」となってしまうのは仕方がない。

でも、長年リップを見てきたファンから見ると、それは本当に本当だろうかと思ってしまう。何となくPESがミスリードしているように見えてしまうのだ。

 

RIP SLYMEに残った三人がこの騒動に対し、少し期間を空けてから「イジメはなかった」と強く否定する動画を出した。そして、PESの脱退を公表しなかったことについて、「活動停止と相まって発表するタイミングがなかったから」と説明していた。

その翌日、PESはツイートで「これは自分が望んだ形ではないが仕方ない」「本当は5人でありがとうございましたと笑顔で言いたかった」みたいなことを言っていたが、ちょっと自己中心的な話に聞こえてしまった。PES以外のメンバーの中では、まだRIP SLYMEが終わってないからだ。

それに、多分だけど、PES・SUが脱退したことをずっと発表しなかったのは、残ったメンバーがPESやSUが戻ってくることを一縷の望みとして持っていたからではないかと推察する。

その想いは3人が始めたリップチャンネルという名前からも感じるし、RYO-ZやイルマリはRIP SLYME名義で対談したりして、何となく復活の可能性をつなぎとめてくれていたように見える。

SUもまた雑誌のインタビューで「自費でライブ費用を出してでもRIP SLYMEでやりたい」と言っていたことから、少なくともPES以外の4人はずっと”5人で”のRIP SLYME復活の機を伺っていたのは確かだろう。

なぜ「5人で」と言い切れるのかと言うと、本当にPESが必要のないメンバーであれば、とっくに彼らの方から縁を切っていると思うからだ。言い換えると、それだけPESは重要な人材だと彼らから思われてたはずなので、PESの「5人で笑顔で終わりたかった」という一見美しくみえる発言は非常に自己中心的というか、なんだか強い違和感を覚えてしまうのだ。

ただ、PESが「随分前から何も出来ない立場なので…」と発言していたので、随分前というのがどの辺りを指しているかわからないけど、どこかでメンバー間のパワーバランスが変わってしまったことは間違いないだろう。

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PESの脱退について

PESについて思うことがある。

そもそも、PESが遅刻の常習者であることは、ファンの間でも周知されている事実だ。

実際、あるPVのオフショットでも、撮影時にスタッフが自宅にくるまで寝ていたという話を悪びれず語るPESの姿も収められている。

他にも、ミニッツメイドという曲でPESが参加してないのは、遅刻してレコーディングに間に合わなかったからとか、Creepy Nutsのラジオにゲスト出演したRYO-Zのエピソードでも、PESのスケジュールがわからないからレコーディングに3日間もスタジオを押さえていたという話があったくらいだ。

レコーディングとなると、メンバー以外に音響スタッフ等のスケジュールもあるので、PES側に事情があるとは言え、いつ来るかわからないとかいうスタンスでは、現場スタッフに迷惑がかかるし、他のメンバーだって周りに余計な気を遣うことになる。

となると、そんなPESに他のメンバーが難色を示すのはビジネス上自然なことだと思うが、そんな奔放な姿勢を省みないで「20年間、足を引っ張るなと言われた」とか「裏で恫喝された」とか言っている可能性はないだろうか?

つまり、メンバーから協調性について注意されたことを、PESがハウリングさせている気がしなくもない。

となると、物議を醸したPES側の発言の意味もちょっと変わってくる。一方的にPESの言い分だけを是とするのはフェアじゃないし、他のメンバーからのアンサーが必要最低限に抑えられていることを考えると、真実はまた別のところにあるのかもしれない。

 

そんなPESだけど、たしかにRIP SLYMEでは類まれなる才能を発揮していたのは事実だ。

後期はイルマリがリードを取ることも増えたけど、全盛期のPESがフック(サビの部分)になっているトラックを聴くと「これぞリップ」と今でも思うし、運命共同体のPESパートはそこだけ何回も繰り返して聴きたくなる中毒性もある。

 

けど、だけどもよ?

今回、リップチャンネルのインスタライブにいきなり凸してみたり、過去にも4人の意向とは違うことを先走って、ツイッターやニート東京などのインタビューで喋ってしまうのはどうなんだろうか。

ちなみにインスタライブの凸についても、RYO-Zの言うように「良いセッションになるとは思えなかったので承認できなかった」というのは、決してハブにしているわけでも、間違った対応でもないのでは? (その時は外野にはわからなかったけど)PESの意向を考えれば、RIP SLYMEの楽しい雰囲気が好きで集まっているファンたちに余計な心配をかけてしまうことになるので、3人側からするとスルーは当然の配慮と言えるだろう。

 

それがなぜか、『ファンのことをちゃんと考えているのはPESだけだ』みたいなことになっている。

ここも僕的に、かなり違和感が残る部分である。

たしかにメンバーの中で、PESだけがRIP SLYMEに対して発言を繰り返してきた。ただ、そのほとんどがネガティブな発言なのである。

すでにRIP SLYMEなんてどうでもいいと思ってる人や、元々ファンでもない人たちからすると、「オワコンだからサッサと解散すればいいのに…」と思ってるかもしれない。

けど、それでもまた5人としていつかまた戻ってきてくれるんじゃないか、また5人の素晴らしい才能の化学反応を見たい、そう期待している僕みたいなファンもいるのだ。

実際、こんな騒動が起きる前までは、少なくともまた5人でまた活動してくれることを待ち望んでいたファンも多かったはずだ。

そういうファンから見れば、なんとかRIP SLYMEを存続させようと機会を伺っていたメンバーこそ、本当のファン想いだと思っている。

 

それが、インスタライブで自分の名前が出ただけで、「自分の名前を使うな」といきなりインスタライブに凸するPESの行動はちょっと怖いし、それは復活を願っているファンからしても不穏すぎる行動でしかない。もちろん、PESのその動機は後で判明したことだけど、結果的にその時のRYO-Z、イルマリ、FUMIYAの判断はその場の雰囲気を壊さない大人の対応として正しく、それを批判するのは筋違いでしかない。

そしてその後、PESやSUの脱退がニュースとなるわけだけど、メンバーの3人だって、ちゃんとファンのことを考えていたからこそ、RIP SLYMEの内部崩壊を発表せずに、ギリギリまで5人としての可能性を引っ張っていてくれたんじゃないだろうか。

その点については、ネガティブ発言を繰り返してきたPESよりも、ファンが望まないであろう結論を急がなかったメンバー3人の方が、どう見てもファンのことを考えてくれていると思う。

 

もちろん、PESが才能に溢れること、そして自分の感性を大事にしてるってことは、メンバーもファンもよくわかってる。

だから、他のメンバーがそんなPESのことをずっと蔑ろにしてきたなんて、どうしても思えない。彼らのお互いへのリスペクトは、過去のやり取りからよく伝わってきていたからだ。

 

でも、なんかあったんだろうな。それはもう雰囲気でわかる。

ただ、客観的事実が出揃ってない中で他のメンバーたちが心無い言葉が浴びせられているのは本当に心苦しい。PESだって、ずっと一緒にやってきたメンバーがあんなに叩かれて、それが貴方の望んでいたことなのかって聞いてみたい。悲しいよ、ホントに。

ちょうどSUの不倫でリップの活動がまったく止まっていた時、YouTube動画でギター片手に『黄昏サラウンド』を弾き語りするPESの姿を観た時、正直「またPESはリップをやってくれるのかな」と思って嬉しかった。

けど、そういう意図はなく、ただ自分の曲として披露しただけだったら、ちょっと寂しい気持ちになる。

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RIP SLYMEは続けてほしい

最後に一ファンからの希望を伝えておくと、RIP SLYMEはずっと続けていって欲しい。

PESは難しいかもしれないけれど、SUはまだ戻ってくる可能性はあるし、元々ああいうキャラだったことはファンもわかっているので、ほとぼりが冷めたらまた4人で活動するのもアリだと思う。

誤解してほしくないんだけど、本当はPESも一緒に戻ってくれれば最高だ。だけど、彼の発言の数々を見る限り、PES自身の中でRIP SLYMEは終わってしまったのだと受け入れるしかない。

 

結局のところ、RYO-Z達は『5人でRIP SLYME』という部分をギリギリまで粘って公表しないでいてくれていたんだと思ってる(というか、そう思いたい)。

そうでなければ、さっさとPESやSUの脱退を公表して、新しい形でRIP SLYMEの活動を始めてるんじゃないかな。でも、そうはせずに5人での復帰を望んでいたからこそ、(騒動の発端となった)インスタライブでもPESやSUの名前を出したんだと思う。

それにPESが本当に、ずっと何の発言権も決定権もないパシリみたいな立場だったと言うのなら、いきなり一人だけタトゥーを入れ出したり、ライブ中に謎のシャウト(ファンならわかるはず)をかましたりなんて真似はできないはずだ。

 

だから、RYO-Z、イルマリ、FUMIYAの3人がこれ以上叩かれないことを陰ながら願っている。

RYO-Zもイルマリも、リップ名義でYouTubeに対談をアップしてくれたりして、ずっと一縷の望みをつなぎとめてくれていたんだし、それは僕みたいな復帰を待ち望むファンとしてはとても嬉しいことだった。

それにPES脱退について発言が遅れたのは、エビちゃんに二人目の予定日が近いこともあって、余計な心配をかけさせまいとして沈黙を守っていた部分もあるはずだしね。

 

RIP SLYMEの楽曲の数々は青春を共にした素晴らしいコンテンツなので、きっとこれからも当時を懐かしく思い出しながら聴き続けると思う。

ファンのことを一番に考えてほしいとは思わないけれど、たとえば今のLUNA SEAやTHE YELLOW MONKEYみたいに、一度は空中分解しつつもまたお互いに手を取り合う日がくることがあればいいな。

ということで、最近目にするRIP SLYMEへのバッシングが見てられなかったので、つい語ってしまった。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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