神田沙也加が早すぎる死を迎えたことで様々な憶測が立ち、その中でもなぜ文春は遺書の内容や親友のリークを知り得ることができたのか?
遺書や書き置きなどは貴重な遺品であり、親族やごく身近な関係者以外はそれを見ることができない。
事件性があれば捜査関係者のチェックも入るが、かなりプライバシーが守られているはずだ。
今回はその出どころがどこにあったのか探ってみようと思う。
文春の神田沙也加スクープのソースは?
まず週間文春のスクープ記事は、『関係者への取材』と『公式発表されている情報』によって構成されている。
その上で今回の記事に関わっている関係者を洗い出してみよう。
- 神田沙也加の親友
- 神田沙也加の友人
- 前山剛久の友人
- 神田沙也加が宿泊したホテルの幹部
- 捜査関係者
- 舞台関係者
- 演劇関係者
- 神田沙也加の事務所関係者
- 前山剛久の事務所関係者
- 松田聖子と神田沙也加の知人
- 松田聖子の知人
- 芸能デスク
- スポーツ紙記者
- 神田沙也加の芸能活動における恩人
- 前山剛久の義妹
- 元カノA子の知人
当たれる関係者全てにアタックしている印象を受ける。
大阪人っぽく言うと「それだけ値打ちがある」と感じるわけだが、実際、今回の文春はかなり売れているそうだ。
この中で特に重要な情報ソースとなってるのが『神田沙也加の親友』なる人物からの情報だろう。
神田沙也加が精神安定剤を服用していたことや、前山剛久が元カノとのLINEの内容を知っているところを見ると、神田沙也加のガチの親友である信憑性は高い。
つまりLINEの内容は、神田が前山剛久のスマホを見て三角関係が発覚し、それを親友に話したことが文春に伝わったというのがシンプルな予想だ。
この親友なる人物は、神田沙也加が亡くなる前日の行動まで話していたので、神田からするとかなり心を開ける相手だったことが伝わってくる。
また文春は、神田の交際相手である前山剛久の友人からも情報をキャッチしている。
どちらにせよ、片方からある程度芯を食った情報を引き出せると、囚人のジレンマのような駆け引きも可能となり、さらなる詳しい情報を手に入れることができるだろう。
ただ、関係者が本当に話したくないことは、どれだけ上手に話を引き出そうとしても難しいのは言うまでもない。
つまり、関係者の中には“何かを話したい”という思いを持っていた人がいたのではないかという仮説を立てて話を進めていきたい。
なぜ文春が遺書の内容を知ることができたのか?
今回、神田沙也加がホテルから転落したことについて、その背景に何があったかはなかなか明かされなかった。そのおかげで神田沙也加は不審死として他殺説といったものまで噂された。
そこでまず多くの人が知りたかったことは「遺書はあったのか、なかったのか?」ということではないだろうか。
もし遺書があったとしても、内容次第ではそれが世間に公表されないことも考えられるので、場合によっては神田沙也加の最後については永遠に謎のままだったかもしれない。
当然、いくら欲しい情報だとしても、違法なことをしてそれを手に入れてしまえば犯罪だ。
その貴重な遺書を、文春がどうやって知り得たのか?
もちろんこれは第二報の音声テープについても同じである。
音声テープは神田沙也加が前山剛久と口論となる際に、度々罵声を浴びせられることから録音をするようになったものが流出したものだが、スマホのような重要な遺品に残されたデータを文春がどのように知り得たかも気になるところだ。
僕が思うに、これは関係者からのリークと言っていいだろう。
問題なのは、『なぜ関係者が文春にリークしたのか?』というところだ。
あくまでもこれは仮説なので想像の上で書かせてもらうが、おそらく恋人の前山剛久に不信感を抱いていたからではないかと考える。
神田沙也加が亡くなった後、前山剛久は事務所を通して以下のようなメッセージを公表している。
この度、神田沙也加さんのご訃報に接し、心から哀悼の意を表します。
私、前山剛久は神田沙也加さんと真剣なお付き合いをしており、将来を見据えたお話もさせていただいておりました。
「王家の紋章」「マイ・フェア・レディ」にて同じ舞台に立たせていただき、女優としても、人としても、大変尊敬する存在でした。
ただ今は、神田沙也加さんが天国でも、あの素敵な笑顔のままいてくれる事を願い、心よりご冥福をお祈りいたします。
前山剛久
文春砲の暴露に衝撃を受けたという記事にも書いた通り、真剣な交際という割にその中身はいい加減なものと印象を受ける。
少々強い言い方をすると、神田沙也加の関係者からすると前山剛久のこのメッセージは『卑怯』に見えてしまったのかもしれない。
さらに週刊文春2022年1月13日号においては、前山が神田沙也加を精神的に追い詰める音声の内容まで暴露されている。
その内容については『前山剛久に文春砲』という記事で紹介しているのだが、身内や関係者がこの音声の内容を知ればどう思うかは想像に難くない。
もちろん前山との恋愛関係がすべての原因ではないことは、文春にも書かれていたとおりだ。しかし神田沙也加の中において、その比重はかなり大きいものだったと推察される。
遺書のリークの裏にあるものとは?
神田沙也加が亡くなる前の2ヶ月間は、前山剛久との恋愛のもつれが耐えなかったと言われている。
その事実が明かされる前は、他殺や事故、母親との確執、メンタルの脆さなどがその早すぎる死の背景にあったと噂されていた。
文春が報じるまで、恋人・前山剛久との恋愛のもつれの噂などほとんどなかったのだ。
もし、あなたが神田沙也加の遺族や、訳を知る仲の良い友人、大切なビジネスパートナーだったと思って考えてみて欲しい。
事実と異なることが、故人の遺志とは違う方向へ広がっていったら、それはかなり心苦しいと感じるのではないだろうか?
父・神田正輝や母・松田聖子の立場なら、「なぜ娘をもっと大事に扱ってくれなかったのか」と責めたくもなる。
相談を受けるほど仲の良い友人の立場なら、恋愛でうまくいってなかったことがスルーされて、関係ないことが彼女の死の理由とされている世の中の風潮に苛立ちを感じるだろう。
事務所関係者や舞台関係者などビジネスパートナーという立場なら、舞台を終わらせ、稀有な才能を奪われてしまったことに怒りを覚えるはずだ。
もし彼らが、正しい情報をリークしたいと考えるなら、それを自分たちで行ったり、中途半端なメディアにリークしたりはせず、彼らの願いが尊重される形できちんと注目が集まるメディアにリークするはずだ。
文春はその辺りの交渉が非常に上手いはずなので、ある程度内々に協議した上で『遺書』やら『LINE』やら『携帯の録音音声』の情報などを手に入れたのではないかと考えられる。
もちろん、それは僕の想像でしかないが、そう考えるのが自然ではないだろうか。
尚、文春へのリークについては様々な見方がある。
何故、神田沙也加さんの遺書が漏れるのか
コレは捜査資料で警察と検死担当者、家族しか知らない事項
家族から漏れる場合もあるが、
基本は警官のリーク家族にとってはリークのメリットは何も無い
警官は「日頃から仲の良いメディアへリーク」はメリットがあるレベルの低い輩達だ
監察官も動かない pic.twitter.com/2NYIF2YqCK— 遺体管理学 教授 (@Prof_Shigeru) December 22, 2021
神田沙也加の文春有料記事読んだ。これだけ日付はいって詳細に書かれたら本当だろうね。前山剛久って人どうすんだろ。これは沙也加側の関係者のリークだね。これが世に出なかったら普通に暮らしていくのが許せないって怒りの現れにもみえた。ただ15センチの窓からどう飛び降りたのかそこの謎なんだわ
— 4歳2歳姉妹のまま (@meimiumao) December 22, 2021
40代になって、
親戚、家庭、友達、仕事、色んな物を見てきて、経験して来た私から見たら神田沙也加さんの自死に伴う文春の記事が出てきたのは、明らかに関係者怒ってるからやと思うな
前山剛久に
じゃないと、出ないよ
— think (@think37791210) December 22, 2021
またネットでは「遺書は捏造では?」という意見もあったが、文春は過去の取材において相手の言質や情報の裏をしっかり取っているケースがほとんどなので、遺書が捏造である可能性は低いと考えられる。LINEもしかりだ。
それよりもまだ文春が続報を隠している気もするので、そこで何が出てくるのかも気になる。
「神田沙也加は妊娠していたのでは?」という説も噂されているが、その件についてはこちらの記事を読んでいただければ大体のことはわかると思う。
いずれにせよ、故人の尊厳を守りたいという人物がいて、文春へのリークが行われたと考えるのが一番しっくりくる。
神田沙也加の親友が次のようなことを語っていた。
「精神的に不安定な沙也加は、口論を重ねるうち、どんどん追い込まれていきました。取り乱す沙也加に前山さんもキツい言葉を浴びせていく。若い前山さんも、どうしていいか分からなくなっていたんだと思います。それでもこの音声に残っていたのは、心の弱い彼女に決してかけてはいけない酷い言葉だった。まして、沙也加は彼を誰より信じていたのだから……」
出典:文春オンライン
文春の第二報(詳しくはこちら)では、神田沙也加が生前に前山剛久から浴びせられた罵声の内容が明らかにされていた。
恋人から受けていた仕打ちとは裏腹に、神田沙也加には多くの支援者がいるのだから、彼女の名誉を回復させるための情報提供があってもそれは自然なことだと考えられる。
それとも、捜査関係者が文春に遺書の内容を伝えるなんてこともあるのだろうか?
もちろん、複合的な取材によるスクープであることは間違いないのだが、やはり文春の取材力は恐るべしである。