人間関係リセット症候群というものが今、若者たちの間で増えているらしい。
自分は若者ではないが、「これ自分のことだ」と思ってしまった。
今まで生きてきた人生で僕はよく人間関係をリセットしてきた。特にコミュ障というわけではなかったので、40代になる現在においても人間関係が良好の中で生きている。
なので僕の持論からすると、人間関係のリセットはアリだ。
ただ、人間関係が良好といっても、自分の過去を知らない知人ばかりだとやっぱりなんか寂しい。
ということで、今回は人間関係リセット症候群が良好な人生を送っていくポイントについてまとめてみた。
トレンドの人間関係リセット症候群っててっきりボカロPさんが新曲上げたのかと
— Ado (@ado1024imokenp) December 21, 2021
人間関係リセット症候群とは?
人間関係リセット症候群とは、人間関係に疲れた人が友人や知人との連絡を絶つ行動のことを言う。
こういった行動に無縁な人は、いきなり連絡をシャットアウトされるような冷たさを感じるかもしれないが、実際にはフェードアウトする感覚に近い。
たとえば、いつも行っていたアーティストのライブがあったとして、そこで友人たちを会うことを繰り返していたとする。
そこで「人間関係をリセットしたい」と何となく思うようになったら、徐々にライブに行く回数を減らす。
そのために別の用事を作ったりして、相手に別のことで忙しいと思わせつつ、たまの誘いにも「その日は予定がある」と言って徐々にェードアウトしていく。
そうすると相手も連絡してこなくなるし、自分も連絡しないので、無事人間関係がリセットされていくという感じだ。
これがSNSなどになってくると、もちろん突然の『垢消し』や『フォロー全解除』みたいな行動となって表れる。
この辺りはリアル社会かネット社会かで結構変わってくるが、SNSならこのような突然のシャットアウトもよく見られる。
理由はその時々によると思うのだが、大まかには人間関係が煩わしいという理由でリセットに走ってしまうのが『人間関係リセット症候群』というわけだ。
人間関係のリセットは悪くない?
人間関係リセット症候群について、ゲーム感覚でリセットするという説明をする専門家もいるが、何か『ゲーム感覚』という言葉に若干悪意を感じる。
そういう見方をしてしまうと、人間関係をリセットすること自体が悪いことのように思うかもしれないが、人間関係を煩わしく感じるのなら、関係をリセットして新しい自分の居場所を見つけるというのは良いことではないだろうか。
人間関係をリセットする理由について、肯定的な人の声をまとめてみよう。
- 過去を捨てれば、苦しい過去と向き合う必要がなくなる
- そもそも一つの場所に縛られることの方が異常
- 人間関係を絶てば人間関係の悩みはなくなる
- 守るのは相手ではなく自分だから
- 人が貼った負のレッテルから逃れるため
人間関係リセット症候群と聞くと、なんだかネガティブなものをイメージする人も多いかもしれないが、マイナスをプラスにするための行動だと思えば結構ポジティブではないだろうか。
実際、一気に全ての友人・知人と連絡を絶ったとしても、ルーティンにおいて避けられない職場や家族との関係はそのままであることが多い。
自発的なものなので、孤独感はあまり感じないのだ。
それに、他人とライトなコミュニケーションを取りたいのであればネット上のSNSや匿名掲示板を使えばいいので、友達がいないからといって絶海の孤島にいるような寂しさなどはそこにないというケースがほとんどだ。
人間関係というのは、深く長い付き合い以外はすべて『浅い』。それも時間が経てば経つほどそんな浅い友人・知人が連絡先に増えていく。
そんな中で、2年も3年も連絡してない人間にコンタクトを取るのは気が重いし、相手も同じように考えてるのではないかと考えればさらに面倒さが増していく。
会いもしない相手のことを考える煩わしさを考えたとき、「相手もきっと連絡などしてこないのだから、別に連絡先を削除しても問題ないのでは?」と思い至る。
そういう心の環境整理が、人間関係のリセットに繋がっていくのだろう。
リセットして新しい人生を始めればいい
このように若いうちの『人間関係リセット症候群』というのは、比較的ポジティブな行動だと思うのだが、どうだろうか?
実際、人生のクオリティを下げる人間関係だって世の中にはある。
大学に進学したり社会に出たりすれば、もっと自分に合った人間関係を求めていくことができるので、大学デビューや社会人デビューなどのタイミングで人間関係を再構築するのは全然アリだと思う。
誤解を恐れず言えば、本当に大事な友達なんて人生で1人か2人いれば十分なので、それ以外の友達はどんどんアップデートしていってもいいんじゃないかと考えている。
そうやって周りに合わせるのではなく、自分の成長とともに人間関係をリセットしていくのは良いことではないだろうか。
人間関係リセット症候群に「やらないほうがいい」「再構築は大変」「理解できない」と言う人は超絶健全な精神の持ち主だから、その精神状態でいられることに感謝しつつそのまま健康に生きてくれな
— 岩鳥イワナ🐟Riceshowerのお姉さま (@Iwanna_iwatorI) December 21, 2021
「人間関係リセット症候群」が話題です。『症候群』とあたかも病気のように表現する必要はないですよね。不要になった人間関係なんてガンガンリセットすればいいんですよ。望んでない人間関係に構っているほど人生は長くないし暇じゃないですからね。
— Tomo (@popo_hamu_s) December 21, 2021
『人間関係リセット症候群』
今ね、若者に増えてるんだって。若者ならいいけど、中高年ならリセットしたら誰もいなくなっちゃうんだよなぁ。#モーニングショー
— kei (@kei14553504) December 21, 2021
40代以降の人間関係リセットは要注意
今回は人間関係リセット症候群について、自分の経験を交えて話してきたが、実は注意した方がいい部分もある。
それは、人間関係のリセットを繰り返すのは若いウチだけにしておく、ということだ。
というのも、人間関係をリセットしてまた新しい友人がができたりするのは若い間だけであって、40代50代でも同じようなことをやっていたらさすがに友人がいない人生を送ることになってしまうからだ。
若いうちは独身者として自分の時間を満喫できるし、その気になれば自分から新たに友人を作りにいくこともできる。
だが、アラフォーになった辺りから、お互いが結婚したり子供を作ったりするため、それまで気軽にできていたコンタクトが途端に取りづらくなる。
では、独身同士なら問題ないのでは?
そう思うかもしれないが、アラフォーを超えるとその気力も出ないようになってくる。
つまり、40代以降で良い友人がいるかどうかは、「これまで共に過ごしてきた」という歴史があることが重要なのだ。
人間関係リセット症候群で気をつけなければならないのは正にここ。
新たな人間関係を築くために、古い人間関係をリセットすることはまったく問題ないが、ずっとその調子のまま全てを切り捨ててしまうと、将来的に寂しい人生になるリスクがある。
人間関係をリセットしまくってきた僕だが、友人がいる人生と友人がいない人生、どちらがいいと言われればそりゃあ友人がいる人生がいいに決まっている。
人間関係の断捨離をしまくってきた僕だが、それでも小学生からの友人が2人だけいる。あとは家族と親族を大事にしているので、それだけで十分満足だ。
今、若い人たちの間で人間関係リセット症候群が増えているらしいが、ポジティブな意味での人間関係のリセットはそんなに悪いものではないと思っている。
ただ、40代にもなってくると人間関係の構築が難しいので、あくまでも若い内に大切な人、良い環境を見つけるという意味でやっていくのがいい。
孤独は人の心を荒ませる大きな要因となるが、合わない人間関係に身をおくことでも人は孤独感を感じるものだ。
そういう時こそ人間関係をリセットして、良い人間関係を再構築していってもらいたいと思う。